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最近読んだ本

2010/11/01

『五体不満足』 著者:乙武洋匡

 

彼がこの本を執筆・出版した頃に、テレビで初めて彼を見たときは衝撃でした。手足のない胴体だけの姿で『バスケもやりますよ』と明るく話す爽やかな笑顔を覚えています。

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「障害は不便です。だけど、不幸ではありません」

この本を読んで、私が望んでいた世界がそこにありとても感動しました。

私の友人の子どもは分娩時に難産で赤ちゃんが酸素不足により、脳性マヒによる障害をもって

生まれています。友人も子どもを一般の小学校に入学させるときは大変苦労していました。

 

 

障害者は特別な設備の整った施設で教育や訓練などをすることが多く、なかなか接点を持てず

に私たちは障害者について理解する機会があまりありません。

障害がある=かわいそうだと思うことこそが偏見や差別であり、傷つけていることなのだと私もわかりませんでした。手がなくても足がなくても耳が聞こえなくても目が見えなくても、背が低くても、音痴でも、走るのが遅くても・・・決して不幸ではないのです。

 

 

『視覚障害である事は困難なことはあっても決して不幸ではありません。人のせい、世の中のせい、障害のせいにする事が自分を不幸にする。他人や世の中のせいにすれば楽になるが先には進めない。逃げないで練習する事で上達し、夢も叶いそれによって考え方も変わってきます。』

これは高校生の時に事故で失明して、その後点字試験で教員になった先生の講演での言葉です。私の教訓にしています。(^^;)

 

 

心も生活もバリアフリーに

建物や設備は少しずつバリアフリーに変化していますが、心のバリアフリーもまだまだです。

身障者用の駐車場に平気で駐車する大人、歩道の点字ブロックの上に平気で自転車を停める高校生、まだまだモラルが欠けている事が多いと思います。

 

 

――(五体不満足 あとがきより)

ボクは、五体不満足な子として生まれた。不満足どころか、五体のうち四体までがない。けれども、多くの友人に囲まれ、車椅子とともに飛び歩く今の生活に、何ひとつ不満はない。ボクは声を大にして言いたい。「障害を持っていても、ボクは毎日が楽しいよ」。健常者として生まれても、ふさぎ込んだ暗い人生を送る人もいる。そうかと思えば、手も足もないのに、ノー天気に生きている人間もいる。関係ないのだ、障害なんて。


 

クライアントサービス部兼OA部 宮地