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銀行が目を付ける5つの勘定科目とは?

2011/07/20

貸借対照表の中で、銀行が目を付ける勘定科目があるのをご存知ですか?


それは次の5つになります。「貸付金」「仮払金」「(増加する)売掛金」「(増加する)棚卸資産」「開発費」。

これらを一つひとつ見ていきましょう。

 

「本当はどうなの?」と実態について怪しまれる科目

 

 

銀行が融資を審査する際、決算書の中身をチェックします。720.jpg

そのなかで次の5つの勘定科目について、銀行は目を光らせます。

 

1. 貸付金


貸付金について銀行は「発生した経緯は何か?」「本当に後で返済されるものなのか?」等、怪しく思います。

例えば、役員報酬を引き下げたために生じた役員 への貸付金だった場合、率直に「役員報酬を引き下げて利益を確保しました」「貸付金は役員報酬を引き上げて会社に返済する予定」などと言ったほうがいいか もしれません。

 

2. 仮払金


仮払金については「費用の未精算ではないか?」「本来費用処理すべきものが紛れ込んでいないか?」等、疑問に思われます。毎月チェックして、仮払金のまま残さないよう心掛けましょう。
貸付金も仮払金も年度ごとにまったく減少していないと、回収できないと判断され、銀行審査上はゼロ評価されます。

 

3. (増加する)売掛金


増加傾向にある売掛金については「本当に回収できるのか?」「本当は不良債権では?」「粉飾しているのでは?」という観点でチェックされます。

 

4. (増加する)棚卸資産


増加している棚卸資産については「本当にその在庫額があるのか?」「粉飾ではないか?」「時価は妥当か?」「陳腐化、劣化していないか?」等、怪しく感じるでしょう。

 

5.開発費


開発費については、どこまで繰延資産に計上するのかあいまいなので「黒字確保のために計上している?」と疑問に思われます。


これらを整備しておくことが資金調達の条件ともいえるでしょう。