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中途採用した管理職の能力が低かった場合どうする?

2011/12/07

10027925.jpg「新規事業に着手するため、外部から管理職を採用する」「部長、課長クラスの社員が退職するが、後任にふさわしいメンバーが社内にいないので、管理職として中途採用する」というケースは少なくありません。

 

しかし、採用してみたものの、期待していた通りの能力には及ばなかったという場合もよくあります。

「能力不足のため、辞めてもらう」ということは可能なのでしょうか?

「雇用契約」と「就業規則」をチェック

 

まず確認したいのが「管理職の雇用契約をどのように行ったか」という点です。

「管理職」「特別な技術や資格のある技術者」「実績のある営業職」等を 採用(いわゆるキャリア採用)する場合、一般社員と違い「肩書き」「職種」「責任の範囲」等を明確に決めて、雇用契約を結ぶ必要があります。

これらに応じ た業務レベルを具体的に示すことも不可欠です。


また、就業規則にも解雇規定を記しておく必要があります。解雇理由として「業務に対する能力不足」を規定しておくのです。


これらを明確にして雇用契約を結んでいれば、解雇が可能な場合があります。
しかし、一般社員と同様の雇用契約を結び、漠然と管理職として採用していたら、「能力不足だから」と簡単には解雇できません。

次のような手順を踏む必要があるでしょう。


1.最初に話し合い、期待している業務レベルを明確にして書面で伝える
2.様子を見る期間を設ける
3.業務レベルの改善が見られない場合は降格または配置転換を実施
4.就業規則の解雇事由に該当するレベルならば解雇

 


自社の企業文化となじめなければ力が発揮されない

 

経歴がどんなに素晴らしくても、実際に自社でも有能なパフォーマンスを見せられるかどうかは、仕事をしてみないとわかりません。

キャリア採用をする場合の雇用契約は、一般社員とは区別する必要があります。


また、実際に能力があっても、会社の文化になじめなければ力が十分に発揮できません。自社の企業文化とシンクロできるかどうかも、じっくり見極めて採用することをおすすめします。