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【動画】役員給与___みなし役員とは?

2013/11/20


法人税においては、登記されている役員とは別に「みなし役員」という制度があります。­みなし役員とは、法人税法においてのみ役員と同じ扱いをされる者のことです。





■法人の使用人以外の場合

 たとえ、役員として登記されていなくても、会長や副会長、顧問、相談役など

「その地位・職務等からみて他の役員と同様に実質的に法人の経営に従事していると認め­られる者」

※たとえば 配偶者や家族に従業員として給与を支払っていても、その地位・職務内容等からみて他の­役員と同様に実質的に法人の経営に従事していると認められる場合は みなし役員となります。

■同族会社の使用人の場合

 以下のすべての条件を満たす法人の使用人で、「実質的に法人の経営に従事していると認­められる者」

・株主グループの所有割合が大きいものから順位を付けて、第一順位から第三順位の株主­グループの所有割合の合計が50%超の場合に、その使用人がその株主グループのいずれ­かに含まれている事。

・その使用人の属する株主グループの所有割合が10%超であること。

・その使用人と配偶者の所有割合が5%超であること。

※所有割合とは出資額(発行済み株式数)、または議決権の保有割合のこと



 どちらの場合でも難しいのは「実質的に法人の経営に従事」しているかどうかの判定です­。

実質的に経営に従事しているとは、法人の主要な業務執行の意思決定に参画することをい­います

その者が、法人の経営方針や販売計画、仕入計画、生産計画、設備投資計画、従業員の採­用、従業員の給与の額、融資条件、保険条件など、重要な経営上の決定事項にどれほど関­与しているかを総合的に判定されることが通例です。



 みなし役員と認定された場合は、一定の役員賞与を除く役員賞与の損金不算入、過大役員­給与の損金不算入、過大役員退職金の損金不算入、役員に対する資産の低額譲渡など、役­員給与に係る法人税上の諸制度の縛りを受けることになります。

また、同族会社の使用人がみなし役員とされた場合、その者は使用人兼務役員にもなれま­せん。



 みなし役員にあたるかどうかの判定について、課税当局と意見の相違が生じるケースも少­なくありませんから、対応には十分な注意が必要です。